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きのうと同じ作戦では勝てない?

堀場製作所前会長・堀場雅夫氏の16年前の著書「イヤならやめろ!」を読んでいたら、次のような文章にぶつかった。

自社へのコンピューターシステム導入の時期を逸した話についてつづったあとで、
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 きのうはこれで勝ったけれども、あした同じところに敵がいるとは限りませんし、あるいは、戦いの場は全然変わっているかもしれません。
 例えば、きのうは性能面で圧倒的勝利を得たけれども、きょうの戦いは価格面かもしれません。土俵が変わっているのに同じ方法でやれば必ず負けます。「きのうこの方法で勝った」ということは大事な事実ではあるけれども、きょうの戦いがそれでいいのかどうかは、また別の話です。
 ビジネスは、常にそういうものなのです。
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16年前の著書ではあるが、ここで述べられている神髄はいまでも変わっていないだろう。

この文章を読んでとっさに感じたのは、(当たり前の話だが)「競馬についても同じことが言える」ということだった。

JRAの競馬に、ひとつとして「同じレース」はない。
レースの結果(例えば配当金)もまちまちである。
配当金の低い(固い)レースから、高い(波乱)のレースまで、ものすごく幅が広い。

きのう(前のレース)、ある作戦(方法、あるいは「勘」でもいい)で勝つことができたとしても、同じ手法は、きょう(次のレース)は通用しない。
では、そのつど作戦を変えればいいではないか?
その通りだが、それを実践することは不可能だ。
これは固そう、これは荒れそうと、そのつどレースの性格を判断して、臨機応変に立ち回れるほどわれわれの頭脳は優秀にできていないからだ((ただ、1日とか、土日とか、1開催とかの単位で、1番人気が勝つ・・・・といったように、JRAの競馬にはつねにある一定の波があるので、勘がさえ、うまくJRAのオペレーションに乗れれば勝てることがあるかもしれない)。

だから、なのかもしれない。データ競馬がもてはやされるのは・・・・。

データからのアプローチは、ある程度の確率で、正しいと思う。
なぜなら、JRAの競馬は、JRAの根幹である「競馬番組表」に沿って開催され、向こう側(馬主、厩舎サイド)は競馬番組表を無視してレースに参加したり、勝ち上がったりできないようになっているからだ。
だから、「勝ち上がった馬」の軌跡をたどることには、意味がある。
しかし、すべてのレースがデータ通りに決まってくれない(レースの結果がデータ通りに決まらないのは、2、3着に来る馬が、必ずしも正規のルート(JRAの番組表による「掟」)に従わなくてもいい馬たちだからなのだ)。

きのうと同じ作戦では、きょうは勝てない。
といって、そのつど臨機応変に、最適の作戦を考えることもできない。
どうしたらいいか。

ひじょうに逆説的な言い方になるが・・・・「同じ作戦」で参加し続けるしかない。

その作戦は、「○○騎手の連対率が4割以上だから、○○騎手から買い続ける」といったヤワなものではいけない。
理論性があり、説得力があり、プラスの回収率が期待できるものでなければならない。
いわば、「自分流のシステム」を持て、ということである。

「Z作戦」は、それらのうちのひとつであると自負している。

前回のブログの「Z作戦のかんたんな定義」で述べたように、「Z作戦」は、競馬の「主催者であり胴元であるJRA」が、ギャンブルビジネスとしての競馬を成り立たせるために行わざるを得ない「オペレーション(運営の意図)」に乗っ取った(あるいは、オペレーションを逆手にとった)作戦であるからだ。

とはいえ、Z馬がいるレースに参加しても、すべてのレースで的中できるわけではない。
確率からいえば、参加した5レースのうち1回的中すれば、回収率はマイナスにならない勘定だが、土日に1回も的中しないこともあれば、3~4回決まることもあるので忍耐が必要とされる(今年の初日は、取り上げた4レース中2レースでZ馬が馬券になった)。
「Z作戦」という「網」を張って待ち続け、向こうからそのパターンにはまり込んでくるのを「すくい取る作戦」なのだから、ひたすら、かたくなに「同じ作戦」で参加し続けるしかない。

*これまでは、14頭立て以上の出走があり、11時の時点でのオッズからZ作戦で参加できる様相を見せているレースは機械的にZ馬を紹介してきましたが、今年は、もう少し精度を上げたいと思います。



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