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さあ、日本ダービー

競馬を知らない人、馬券を買わない人でも、「今年はどの馬が勝つのか」と盛り上がるのが、「日本ダービー」である。
今夜あたり、そこここの飲み屋で、競馬を知らない女の子なんかに、得意満面になって競馬を語る若者やおじさんの姿が見られたのではないだろうか。
かくいう、私だって、40年以上もず~とそんなことを続けてきたのだ。
ダービー前日。一年中で、「競馬がいちばん楽しく感じられる日」だ。

思い出は遠い草原に
なみだは馬のたてがみに
(寺山修司)

いまは、WIN5で1億円だとか何百万円とか、競馬が宝くじかカジノになったみたいに騒々しいが、昭和40年代は実にのんびりしたもので、寺山修司がスポーツ新聞のコラムに「スシ屋の政」や「トルコの桃ちゃん」を登場させて洒脱な競馬談義をくり広げていたのが懐かしい。

寺山修司が「忘れがたかった馬」として上げている馬に、ミオソチス、カブトシロー、モンタサン、ホワイトフォンテン、テンポイント、ハイセイコー、メジロボサツ、ユリシーズ、タカツバキなどがあるのだが、不思議なことに、ダービー馬は1頭も入っていない。
華やかな成績を残して脚光を浴びた馬たちよりも、彼らに敗れて、主役を演じられなかった馬たちに、彼の視線は行っていたようだ。

私が初めて、東京競馬場で「日本ダービー」を見たのは、昭和44年の「タカツバキのダービー」だった。
タカツバキは抽選馬だったが、皐月賞を圧勝したワイルドモアが出走を回避したため、ダービーでは押し出されて1番人気に祭り上げられてしまい、「抽選馬にダービーが勝てるか」とささやかれたものだった。

その日の印象と言えば、パドックを周回中の、タカツバキにまたがった嶋田功(現調教師)の、緊張して青ざめ、こわばった顔のことしかない(嶋田は、私と同い年の生まれで、星座=さそり座も同じ)。

おい、嶋田、だいじょうぶなのか・・・・。
パドックでの、そんな気にかかるイメージを払拭できないままレースはスタートした。
そして、正面スタンド前でタカツバキは落馬。
後に演出家・映画監督の武智鉄二が「タカツバキ落馬は中央競馬会の陰謀」などといきまいた「タカツバキ落馬事件」となる。

ゴール前、抜け出したのはダイシンボルガードだった。
何かが吹っ切れない、わだかまりを残したまま帰路についたことを憶えている。

あれから40数年。
毎年のように、ダービーを観戦し、酒場でダービー談義を積み重ねてきた。

ダービーは、競馬の発祥の地イギリスでは、「宰相になるより、ダービー馬のオーナーになるのがむずかしい」と言われている。

「日本ダービー」今年は、どの馬が勝つのだろうか。

ゴールドシップは、皐月賞の勝ちっぷりが目立ったが、「それは内を抜け出したからで、外を回って2着だったワールドエースが強い」という見方もある。
青葉賞組はなかなか勝てないけれど、今年は!と思わせるフェノーメノもいる。

さて。
いまは2番人気と評価を落としているが、3冠への期待も込めて、ゴールドシップが1着でゴールを駆け抜ける姿を期待して観戦することにしよう。

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