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アグネスヨジゲンはなぜ快走したのか(小倉「有明特別」のZ作戦を解剖する)

「小倉10R「有明特別」のアグネスヨジゲンがおかしいですね」
桜花賞当日の4月10日、午前11時過ぎ、山形県酒田市のAさんから電話がかかってきた。

11時段階のオッズを取り終わったところだった。
小倉10Rの「有明特別」のオッズをチェックしてみると、確かにおかしい。

この時点で、④アグネスヨジゲンは単勝23.8倍、12番人気のZ馬だった。
ところが、単勝12番人気であるにもかかわらず、複勝は4番人気なのである。
A馬(単勝1番人気=⑤ブラーニーストーン)は、複勝では2番人気の1.7~2.7倍
B馬(単勝2番人気=アルーリングムーン)が、複勝で1番人気の1.4~1.6倍
そして、単勝9番人気の⑫バロンダンスが、複勝で3番人気の2.5~3.6倍
アグネスヨジゲンは、これに次いで、2.7~4.0倍を示していたのだ。

単勝が12番人気なのに、複勝では4番人気。
誰だって、おかしいと思うだろう。
ふつうは、単勝の人気に連動して、複勝も買い込まれるはずである。
当日のブログには、そのことを指摘して、次のように書いた。

<小倉10R「有明特別」は、④アグネスヨジゲン。
この馬、11時頃には、単勝12番人気ながら、複勝は4番人気だった。>

「誰が買い込んでいるんでしょうね」
Aさんが言う。
「そりゃあ、この馬が走ることを確信している人たちでしょう」
「3着までに来るということでしょうか」
「いままでの多くのパターンではそうでした。それはともかく、このままじっと見ていたら、そのうち、ほかの馬の複勝が買い込まれるにつれてこの馬の複勝が隠れてしまい、本来のあるべきところに落ち着きますよ」

本来のあるべきところ、とは、12番人気にふさわしい複勝オッズということである。
しばらく、観察を続けた。
時間の経過とともに、3倍、4倍、5倍・・・・と落ちていった。

そして、終わってみれば、3着に残るどころか、途中からハナを奪って、2着馬に3馬身半差をつける快勝である。
そして、そして、複勝の払戻金は「640円」であった。
終わってみれば640円になる複勝の馬券を、11時の段階で270~400円になるまでに、誰がどれほど買い込んでいたのだろう。

「Z作戦」は、Z馬から、人気上位6頭に馬連、3連複の馬券を構築するのが基本。

結果は、
1着=アグネスヨジゲン(11番人気)
2着=ブラーニーストーン(1番人気)
3着=ウインキングストン(3番人気。この馬は11時段階では5番人気だった)

単勝は2590円。
馬連の配当は、12番人気と1番人気の組み合わせにしては、意外に低い4080円。
馬単は12030円、3連複は10500円、3連単は96440円だった。

ことし8歳馬で、2年前の3月に13番人気で2着、昨年6月に13番人気で3着、そして前走(3月27日の阪神「四国新聞杯」)で、11番人気(単勝70倍)で2着に入り波乱を演出したこの馬。
採用できる根拠はいろいろあったかもしれない。

われわれにとっての根拠は、午前11時の段階で23.8倍のZ馬(その次はビラゴーティアラの30倍)で、しかも、その馬が複勝4番人気まで買い込まれていたということだった。

このレースは、いろいろなことを示唆している。
「Z作戦」で決まったレースを解剖してみると、JRA競馬のじつにいろいろなことが見えてくる。

次回は、その前日(4月9日)の小倉11R「天草特別」で起こったZ作戦の模様を解剖することにする。



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