東も西も大混戦！？

「Ｚ作戦」は、いってみれば「システム馬券術」である。
荒れそうなオッズ形態だったら、Ｚ馬から人気上位の馬と馬券を組む。
休み明けであろうが、体重が増えていようが、良・重の巧拙がどうであろうが、いっさい無視。
そんな、いわゆる「昔流の競馬の考え方」にこだわって切った馬に来られてしまって、悔しい思いをすることが限りなくあるからだ。
ＪＲＡは甘くない。
つねに、こちらのウラ、そのまたウラをかいてくるから・・・・。

とはいえ、やみくもに馬券を組んでいるかというと、そうでもない。
過去の同レースが、どんなローテーションを踏んで、どんな実績のある馬が上位入線していたか調べることはとても大事だ。
なぜかというと、ＪＲＡの競馬は「番組表」にのっとって、「基本的に同じこ」とをくり返しているからだ。
これはレース展開とか、血統とか、馬場が得意とか、左回りが下手とかといった一般的な「データ的な要素」ではない。
勝つべき馬は、その前の年までに勝った馬がどういうレースをどうのように使って勝ったかをきちんとなぞって勝ちに来るからだ。
最高裁の判例と同じように、あるレースで、ある年、いままでとはまったく違うパターンの馬が勝ったら、来年以降は、そういうタイプの馬も勝つことを許される。
昨年のスクリーンヒーローがだそうだった(おかげで、今年以降のジャパンカップの考察がむずかしくなった)。

なぜそんなことを言うかというと、きょうの中山の「ジャニュアリーステークス」は、今年、新しいタイプのレースとして生まれ変わったものなのだ。
昨年までのこのレースは、1600万条件で、１週早く行われていた。
名前は同じでも、まったく違うレース。
このレースに限らず、条件が変わったり、開催日が変わったりするケースは枚挙にいとまがない。
ＪＲＡは、なぜそんな手の込んだことをするんだろう。
競馬をむずかしく、むずかしくするためのだろうか。

ということで、「ジャニュアリーステークス」は、まったく新しいレースとして立ち向かうべきだ。
もちろん、中山のダートの巧拙とか、距離とか、いわゆるオーソドックスなデータでしぼり込むことは大事だが、１頭はそういうタイプの馬、もう１頭はまったく違う思考で考えなければつかむことができないレースになるのではないか。
いちおう、スリーアベニュー中心に「カペラステークス」を使ってきた馬たちが中心になりそうだが・・・・。
オッズで考察すると、Ｚゾーンにいる馬はチョウカイシャトル。
この馬は、Ｈ枠(一番人気のない枠)にいるＺ馬なので注意が必要だ。
発走前までにどうオッズが動くかだが、レキシントンシチー、エーシンフォワードあたりのオッズのチェックも必要。

西の「淀短距離特別」は、前述したように、これまで出走馬の過去のプロセスを洗うことが大事なレースだった。
2006年は、７番人気のギャラントアロｰと４番人気のディープサマーで馬連4500円になったが、どちらにも、短距離のオープンレースでの好走実績があった。
2007年は、タマモホットプレイとエイシンツルギザン(13番人気)ときて、馬連46400円、３連複183460円。
タマモにも短距離オープンでの実績があり、エイシンの方は、３歳時にニュージーランドトロフィー１着、ＮＨＫ杯２着の実績をもっていた。
ただ、近走の成績がふるわず、過去の実績が忘れ去られていたのだ。

昨年は、ファイングレインが勝って、そのあと高松宮杯を勝った。

というような位置づけでこのレースを見て、毎年、荒れ模様なので、今年もＺ馬の活躍はないか・・・と考察するわけである。
今年は、短距離のオープン以上のレースで好走した実績を持つ馬が少ない。
わずかに、ミリオンウェーブとサープラスシンガーとナカヤマパラダイスだけで、抜けた実績ではない。
いまの時点で１番人気はサープラスシンガーだが、前走の尾張ステークス２着の実績から押し上げられた人気馬で、勝つかどうかとなるとなんとも心もとない。
人気薄の方に目をやると、11時現在で、ウインレックス、ミリオンウェーブ、エムエスワールド、マヤノベンケイ、サイキョウワールド、セトノゼダティブと６頭もがひしめいている。
こういうときは、しばらくオッズの推移を見守って、11時頃のオッズと同じような倍率と人気順を守っている馬が「飛び込んでくるケースが多い」。
人気馬の枠に同居した人気薄の馬なのか、人気薄の枠に入った文字通りの人気薄の馬なのか、そのどちらが起用されるのか、オッズを動きを見守った方がいいと思う。

その他のレースにもＺ馬候補がひしめいていて、きょうは東も西も大混戦の様相をみせている(といって、すべてが波乱で終わるわけではないが・・・・)